医療事務になったら、毎月月初めにレセプト請求を行います。
このレセプト請求には、紙による請求、CDなどの電子媒体による請求、オンライン請求の3種類の方法で提出することが出来ます。
昔は紙によるレセプト請求が主でしたが、時代とともに紙から電子媒体、電子媒体からオンライン請求へどんどんと推移していっています。
今回は、オンライン請求について、ピックアップして説明していきます。
私のクリニックでも、CDの電子媒体からオンライン請求に切り替えました。
その際の困った出来事やつまづいた部分などをシリーズで説明していき、オンライン請求に切り替えようか悩んでいる医療事務さんの役に立てればいいなと思っております。
今回は、第一弾として、オンライン請求を行うと医療事務にとってどのようなメリットがあるのか…を説明していきます。
ちなみに、病院にとってのメリットも乗せておきますね!
院長先生に「オンライン請求したい!」と言う時の理由のひとつにして頼んでみてくださいね。
それでは、いってみましょう!!
オンライン請求って何?
レセプトのオンライン請求とは、今まで紙や電子媒体で郵送して送付していたレセプトを、郵送ではなく、直接パソコンのネットワークシステムを利用して、レセプトデータを送付することです。
ネット回線を使用してレセプト請求を行うので、今までよりも簡単に、そして素早く、支払基金や国保連合会へレセプト請求を行うことが出来ます。
今では、オンライン請求を行っている医療機関は全体の8割程度まで増加しているそうですよ。
私のクリニックでも、ようやくオンライン請求に切り替えました。
しかし、オンライン請求に切り替えるまでは不安もありましたが、慣れると意外とオンライン請求はとても便利なシステムでした。
人は誰でも、初めてのことを行う時は躊躇して心配や不安になることってありますよね。
それでは、これからオンライン請求を行って、どのようなメリットをもたらしたのか?と言う点にフォーカスを当ててご説明していきます。
医療事務にとってのオンライン請求を行うメリットは?
さまざまなメリットがあり、業務短縮にもつながることだらけでした。
それでは、ひとつひとつ詳しくみていきましょう。
レセプト受付時間の延長
通常、紙レセプトや電子媒体によるレセプト請求の場合は、毎月10日必着で、土日祝日は含みません。
しかし、オンライン請求の受付時間は、毎月5~7日は8時~21時、8日~10日は8時~24時まで受付を行っております。
10日が土日祝日でも問題なくオンライン請求することが出来ます。
紙レセプトや電子媒体によるレセプト請求よりもオンライン請求を行うことで、時間に余裕を持ってレセプト請求することができます。
実際には、絶対にそんな時間まで残業したくはありませんが、10日の24時まで受付しているのは、何かレセプトに不具合があった場合も時間に追われることはありませんね。
レセプトの返戻を減らせる
紙レセプトや電子媒体によるレセプト請求の時は、保険情報の誤りなどによるレセプト返戻をされることも多くありました。
どうしても、保険証登録時に数字を間違って入力してしまったり、性別を間違ってしまったり…
事務員による手入力の部分は、気を付けていても、人的ミスはどうしても起こってしまいますね。
しかし、オンライン請求ではASP機能を使用することが出来ます。
このASP機能とは、事前に患者氏名や保険情報などの事務的な誤りをチェックしピックアップしてくれます。
こうすることで、今まで一度提出してから返戻されていた患者氏名や保険情報などの事務的な誤りの返戻はなくすことが出来ます。
返戻枚数が少なくなることで、翌月以降のレセプト作業が減るので、これは業務的にもとても効率的なメリットですね。
郵送の手間やCDなどの在庫管理がなくなる
「何時まで郵送しないといけない」「CDの在庫が少なくなったから、注文しておいて!」などの心配はもういりません!
オンライン請求は、レセプト受付時間の延長がされていますので、時間の心配もありません。
また、CDの電子媒体にレセプトデータを入れ込む必要もありませんので、CDなどの電子媒体の在庫管理も必要ありません。
小さなことですが、医療事務は多くの仕事内容があります。
普段少しでも気にしている仕事がなくなるのは、とっても嬉しいメリットですね。
病院にとってのオンライン請求を行うメリットは?
それでは、オンライン請求を行うと、病院にとってのメリットは何があるのでしょうか?
医療事務はオンライン請求したいけど、院長先生が納得してくれない…などの時には、こちらのメリットを伝えてみてくださいね。
きっと院長先生もオンライン請求のメリットを理解して、オンライン請求に同意してくれるはずです!
それでは、ひとつひとつ詳しくみていきましょう!
診療報酬が遅れることなく支払われる
医療事務にとってのメリットでお伝えした「返戻レセプトを減らせる」というのを覚えていますか?
これは、病院にとってのメリットでもあります。
返戻レセプトとは、診療を行った翌月に支払われる報酬だったのが、一旦先送りされる報酬になってしまいますね。
それが、オンライン請求にすることで、保険情報などの事務的な誤りはすぐに変更して正しく請求することが出来ますので、診療報酬が滞りなく支払われることになります。
郵送時の破損・紛失する心配がなくなる
オンライン請求は ネット回線を使用してレセプト請求を行う方法です。
パソコンのネットワークシステムを利用して、レセプトデータを支払基金や国保連合会へレセプト請求を行うことが出来ますので、郵送時の破損や紛失する心配はありません。
CDなどの物品コスト減少につながる
CDなどの電子媒体を使用することがなくなりますので、今まで物品購入で使用していたコストカットに繋がります。
CDの電子媒体では、上書き保存が出来ないCDを使用しないといけないので、一度CDにうつしたレセプトデータの変更があった場合は、そのCDは破棄して新たにCDを使用する必要がありました。
毎月2枚は必ず使用していたCD、ミスしたときはさらに使用していたCDの消費がなくなりますので、病院にとってもメリットと言えるでしょう。
まとめ
レセプトのオンライン請求のメリットについて少しはお分かりいただけましたでしょうか?
オンライン請求は医療事務にとっても、病院にとってもメリットが大きいレセプト請求方法です。
医療事務の仕事内容は多岐に渡り、小さなことの積み重ねです。
少しでも仕事内容を減らして、診療時間内に業務を終わらせてノー残業で帰宅しましょう!!
最初は、オンライン請求に不安があったり、慣れなかったりするかもしれませんが、オンライン請求も3か月位続けて行うことで次第に慣れてきます。
すると、今までの紙媒体や電子媒体でレセプト請求していた方が大変だったな。という気持ちになると思います。
これから、またオンライン請求に関する記事を追加していきます!
私がオンライン請求に変更したときの書類の提出や、オンライン請求の独自のマニュアル作成などについて、お話していきたいと思っております。
それでは、また別の記事でお会いしましょう!
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